先進的窓リノベ事業のお知らせ
- 投稿日:2023年 1月 6日
- テーマ:その他
皆様は、国の新しい補助金制度である『先進的窓リノベ事業』をご存知でしょうか?
2023年(令和5年)から始まる新しい3つの補助金・助成金制度の1つなのですが、聞いたことがないという方も多いのではないでしょうか?
今回は、その3つの中でも1番補助額の大きな『住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業』通称『先進的窓リノベ事業』と呼ばれる新制度について、簡単にではございますが解説・ご案内をさせていただきます。
先進的窓リノベ事業ってなに?
「住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業(先進的窓リノベ事業)」は、断熱窓への改修促進を図ることで、省エネルギー住宅を増やす目的で設置されました。
ですので、補助の対象は窓のリフォーム工事に限られます。ドアのリフォーム工事や新築の窓は対象外となります。
また、窓のリフォーム工事といっても、どんな窓でもいいというわけではありません。
後述の『熱貫流率』という基準となる数値をクリアしている窓でなくては補助の対象になりません。
こどもエコ住まい支援事業と違い対象の工事はかなり限定的ですが、その分補助金の上限額は高く設定されています。
対象となる世帯や工事と期間
対象となる世帯:全世帯
対象となる工事:住宅の所有者がリフォーム事業者と契約し、施工するリフォーム工事
対象となる住宅:戸建住宅及び共同住宅(集合住宅)
対象となる期間:2022年11月8日~2023年12月31日の間に工事請負契約を締結し、リフォーム事業者の登録後に工事を着工、2023年12月31日までに完工したもの
補助の対象となる窓の性能基準とは?
前述のように補助の対象となる為には、一定の性能以上の窓である必要があります。
ではどのような窓であれば補助の対象となるのでしょうか?その基準となるのが『熱貫流率』です。
熱貫流率ってなに?
簡単に言えば、窓ガラスをどのくらい熱が通過するかということです。
夏の暑い時期に外の熱が窓ガラスを通して室内に入ってきてしまうと、いくら冷房をつけていても室内の温度は下がりにくくなります。
逆に冬の寒い時期に暖房を効かせた室内の熱が窓ガラスを通って外に出てしまうと、いつまでも寒いままになりますよね。
つまり窓の断熱性能が高いということは、エアコンの効率を上げることになり、結果として省エネに繋がっていくというお話です。
ちなみに、文字通り熱が貫通する数値なので、低ければ低いほど断熱性能が高いことになります。
つまり、数字が小さい方が性能が高いことを示しています。なので基準も『以下』となっています。
補助の対象となるリフォーム後の窓の熱貫流率の基準
戸建住宅低層集合住宅(3階建以下)
ガラス交換 | 内窓設置 | カバー工法 | 外窓交換 |
1.9W/㎡K以下 |
1.9W/㎡K以下 | 1.9W/㎡K以下 | 1.9W/㎡K以下 |
ガラス交換 | 内窓設置 | カバー工法 | 外窓交換 |
1.9W/㎡K以下 |
1.9W/㎡K以下 | 2.3W/㎡K以下 | 1.9W/㎡K以下 |
各窓メーカーで販売している窓のカタログなどに熱貫流率は載っていますので、リフォームで窓の設置をする際にはチェックして確実に補助金を受けられるようにしましょう。
また、登録している事業者は当然知っている知識なので、先進的窓リノベ事業の補助金を申請するつもりであることを伝えていれば、基準を満たす窓を提案してもらえると思います。
申請の流れは?
申請は全てリフォーム施工業者が行います!
そして、補助金の交付も事業者に対して行われます。交付金は発注者に還元される形で契約が結ばれるように、あらかじめ両者の間で同意が必要になります。
注文者が制度を利用するつもりでも、業者側が事業者登録を受けていなかったり、申請するつもりがなかった場合には、補助金を受け取りたくても受け取れないので事前の相談が必須です。
対象となるリフォーム工事の補助額
補助金の上限額は200万円/戸です。
また、申請の下限額は5万円/戸ですので、5万円以下では申請できません。
(例えば、下記表の内窓設置の場合A~S(小)1枚では5万円に届かずそれだけでは申請できません)
戸建住宅・低層集合住宅における補助単価
ガラス交換(既存窓枠を利用してガラスのみ交換)
グレード | 大きさ(大) | 大きさ(中) | 大きさ(小・極小) |
SS(1.1W/㎡K以下) | 48,000円/枚 | 30,000円/枚 | 8,000円/枚 |
S(1.5W/㎡K以下) | 32,000円/枚 | 21,000円/枚 | 5,000円/枚 |
A(1.9W/㎡K以下) | 26,000円/枚 | 17,000円/枚 | 4,000円/枚 |
内窓設置(既存窓の内側に窓を新設)
グレード | 大きさ(大) | 大きさ(中) | 大きさ(小・極小) |
SS(1.1W/㎡K以下) | 124,000円/箇所 | 84,000円/箇所 | 53,000円/箇所 |
S(1.5W/㎡K以下) | 84,000円/箇所 | 57,000円/箇所 | 36,000円/箇所 |
A(1.9W/㎡K以下) | 69,000円/箇所 | 47,000円/箇所 | 30,000円/箇所 |
カバー工法(既存窓枠の上に新たな窓枠を設置)
グレード | 大きさ(大) | 大きさ(中) | 大きさ(小・極小) |
SS(1.1W/㎡K以下) | 183,000円/箇所 | 136,000円/箇所 | 91,000円/箇所 |
S(1.5W/㎡K以下) | 124,000円/箇所 | 92,000円/箇所 | 62,000円/箇所 |
A(1.9W/㎡K以下) | 102,000円/箇所 | 76,000円/箇所 | 51,000円/箇所 |
外窓交換(窓枠ごと交換)
グレード | 大きさ(大) | 大きさ(中) | 大きさ(小・極小) |
SS(1.1W/㎡K以下) | 183,000円/箇所 | 136,000円/箇所 | 91,000円/箇所 |
S(1.5W/㎡K以下) | 124,000円/箇所 | 92,000円/箇所 | 62,000円/箇所 |
A(1.9W/㎡K以下) | 102,000円/箇所 | 76,000円/箇所 | 51,000円/箇所 |
中高層集合住宅における補助単価
ガラス交換(既存窓枠を利用してガラスのみ交換)
グレード | 大きさ(大) | 大きさ(中) | 大きさ(小・極小) |
SS(1.1W/㎡K以下) | 48,000円/枚 | 30,000円/枚 | 8,000円/枚 |
S(1.5W/㎡K以下) | 32,000円/枚 | 21,000円/枚 | 5,000円/枚 |
A(1.9W/㎡K以下) | 26,000円/枚 | 17,000円/枚 | 4,000円/枚 |
内窓設置(既存窓の内側に窓を新設)
グレード | 大きさ(大) | 大きさ(中) | 大きさ(小・極小) |
SS(1.1W/㎡K以下) | 124,000円/箇所 | 84,000円/箇所 | 53,000円/箇所 |
S(1.5W/㎡K以下) | 84,000円/箇所 | 57,000円/箇所 | 36,000円/箇所 |
A(1.9W/㎡K以下) | 69,000円/箇所 | 47,000円/箇所 | 30,000円/箇所 |
カバー工法(既存窓枠の上に新たな窓枠を設置)
グレード | 大きさ(大) | 大きさ(中) | 大きさ(小・極小) |
SS(1.1W/㎡K以下) | 221,000円/箇所 | 151,000円/箇所 | 93,000円/箇所 |
S(1.5W/㎡K以下) | 150,000円/箇所 | 102,000円/箇所 | 63,000円/箇所 |
A(1.9W/㎡K以下) | 123,000円/箇所 | 84,000円/箇所 | 52,000円/箇所 |
B(2.3W/㎡K以下) | 89,000円/箇所 | 61,000円/箇所 | 38,000円/箇所 |
外窓交換(窓枠ごと交換)
グレード | 大きさ(大) | 大きさ(中) | 大きさ(小・極小) |
SS(1.1W/㎡K以下) | 221,000円/箇所 | 151,000円/箇所 | 93,000円/箇所 |
S(1.5W/㎡K以下) | 150,000円/箇所 | 102,000円/箇所 | 63,000円/箇所 |
A(1.9W/㎡K以下) | 123,000円/箇所 | 84,000円/箇所 | 52,000円/箇所 |
大:ガラス(一枚)の面積1.4㎡以上・サッシ(一箇所)の面積2.8㎡以上
中:ガラス(一枚)の面積0.8~1.4㎡・サッシ(一箇所)の面積1.6~2.8㎡
小:ガラス(一枚)の面積0.8㎡未満・サッシ(一箇所)の面積1.6㎡未満
極小:ガラス(一枚)の面積0.1㎡未満・サッシ(一箇所)の面積0.2㎡未満
補助金の併用について
これまでの補助金制度は、財源が同じ【国】のものは併用することはできませんでした。
しかしこのページで紹介している「先進的窓リノベ事業」を含む2023年の新しい3つの補助金は、各補助金を管轄する3省の連携により、ワンストップで併用申請が可能となったこれまでにない補助金・助成金制度です。
・住宅の断熱性向上のための先進的設備導入促進事業=先進的窓リノベ事業(経済産業省・環境省)
・こどもエコ住まい支援事業(国土交通省)
・高効率給湯器導入促進による家庭部門の省エネルギー推進事業費補助金=給湯省エネ事業(経済産業省)
簡単に説明すると、補助の対象範囲が広い『こどもエコ住まい支援事業』と、工事内容がピンポイントなかわりに、補助金の上限額が大きい他の補助を併用できますよというお話です。
3つの補助金制度を併用すれば、リフォーム工事内容によっては
一般世帯で最大245万円
子育て・若者夫婦世帯なら最大260万円
の補助額になることもあります。
上手に補助金を活用してお得にリフォームをして、快適に過ごしてみてはいかがでしょうか?
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先進的窓リノベ事業を活用したリフォームは作新建装に是非ご相談ください!
先進的窓リノベ事業を利用したリフォームをお考えのお客様は、先進的窓リノベ事業者として登録されている作新建装まで是非ご相談ください。
知識の豊富な専門家がお客様のご要望に合わせてご提案致します。
上記にもありました補助金併用に関しましても、ご相談承ります。